大林宣彦監督

1938年広島県尾道市生まれ。3歳の時に自宅の納戸で見付けた活動写真機と戯れるうちに映画を造り始める。

自主製作映画『ÉMOTION=伝説の午後・いつか見たドラキュラ』(67・16㎜)は全国の画廊や大学で上映され高評価を得る。『喰べた人』(63)はベルギー国際実験映画祭審査員特別賞を受賞。テレビCM草創期にはチャールズ・ブロンソンの「マンダム」をはじめ、カトリーヌ・ドヌーヴなど多くの外国人スターを起用。CM作品数は3000本を超える。1977年『HOUSE/ハウス』で商業映画に進出。自身の古里・尾道を舞台にした『転校生』(82)『時をかける少女』(83)『さびしんぼう』(85)は“尾道三部作”と称され世代を超え親しまれている。『異人たちとの夏』(88)で毎日映画コンクール監督賞、『北京的西瓜』(89)山路ふみ子監督賞、『青春デンデケデケデケ』(92)平成4年度文化庁優秀映画作品賞、『SADA』(98)でベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞、『理由』(04)は日本映画批評家大賞・監督賞、藤本賞奨励賞を受賞。『この空の花〜長岡花火物語』(11)、『野のなななのか』(14)、最新作『花筐/HANAGATAMI』(17)は“大林的戦争三部作”となる。2004年春の紫綬褒章受章、2009年秋の旭日小綬章受章。

 

安藤紘平名誉教授

1944年生まれ
青年時代、寺山修司に師事。繊細で独創的な表現力で知られる映像作家。ハイビジョンを使っての作品制作では世界的な先駆者。多数の作品で、ハワイ国際映画祭銀賞、トノンレバン国際独立映画祭グランプリ、モントルー国際映画祭グランプリなど数多く受賞。パリ、ニューヨーク、ロサンゼルス、東京、横浜などの美術館に作品収蔵されているほか国立フィルムセンターに全作品が収蔵されている。2001、05年パリにて安藤紘平回顧展開催。現在、早稲田大学名誉教授、東京国際映画祭プログラミングアドバイザー。

椹木野衣さん

1962年埼玉県秩父市生まれ。1991年に刊行の『シミュレーショニズム』(洋泉社)でデビュー。主著に『日本・現代・美術』(98、新潮社)、戦争に関連する著作に『戦争と万博』(05、美術出版社)、『戦争と美術 1937–45』(08、針生一郎らと共編著、国書刊行会)、『戦争画とニッポン』(15、会田誠との共著、講談社)ほか。『後美術論』(15)で第25回吉田秀和賞を受賞、最新刊に東日本大震災を論じた『震美術論』(17、いずれも美術出版社)がある。現在、多摩美術大学美術学部教授、芸術人類学研究所所員。

窪塚 俊介さん

1981年生まれ、神奈川県出身。慶應義塾大学理工学部在学中に、ロサンゼルスのリー・ストラスバーグ演劇学校に留学。2005年、『火火(ひび)』(高橋伴明監督)でスクリーンデビュー。以降、数々のドラマや映画に出演。大林映画常連で『転校生―さよならあなた―』(07)、『22才の別れ』(07)、『その日のまえに』(08)、『野のなななのか』(14)に出演。本作では主人公に大抜擢。

常盤貴子さん

1991年女優デビュー以降、TVドラマ代表作に「愛していると言ってくれ」(95/TBS)。映画『赤い月』(04/降旗康男監督)では、第28回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞するなど、TVドラマ、映画と数多く活躍。最近の出演作品に連続テレビ小説「まれ」(15/NHK)、映画『だれかの木琴』(16/東陽一監督)など。大林映画は『野のなななのか』(14)に続き2作目となる。

満島真之介さん

1989年生まれ、沖縄県出身。2010年、舞台「おそるべき親たち」で俳優デビュー。2013年、『風俗行ったら人生変わったwww』で初主演を果たす。主な出演作に、連続テレビ小説「梅ちゃん先生」(12/NHK)、『オーバー・フェンス』(16)など。最近では、『無限の住人』(17)、『忍びの国』(17)、『三度目の殺人』(17)など、数々の話題作に出演が相次ぐ。

原 雄次郎さん

187cmの長身を活かしてモデルとして活躍し、過去にはファッションショー「東京ランウェイ」に出演。故郷での製作を知り、大林監督に手紙で直談判して見事に役を掴む。本作で俳優としての一歩を踏み出した。

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