ph001
sdi02
sdi040002
previous arrow
next arrow
大林宣彦監督 追悼
第4回尾道映画祭2021開催決定!
2021年2月27日(土)ー2月28日(日)
2016年に肺がんで余命三カ月を宣告された2年後の2018年夏、大林宣彦監督は20年ぶりに 故郷・尾道で『海辺の映画館―キネマの玉手箱』を撮影していました。猛暑や大雨、断水という過酷な条件の中、誰よりもエネルギッシュに大きな声を出していました。数々の監督作品と同様に、その姿や言葉は私たちに多くのことを教えてくださいました。2020年4月10日、くしくも『海辺の映画館―キネマの玉手箱』の当初の劇場公開予定日に82歳の生涯に幕を下ろされた大林宣彦監督。追悼と感謝の気持ちを込めて、尾道で撮影された圧倒的な映像世界と力強いメッセージに満ちた大林宣彦監督作品を特集上映いたします。
尾道映画祭実行委員会

『大林宣彦監督 追悼 第4回尾道映画祭2021』
全てのプログラムが終了いたしました。
たくさんの皆様にご来場いただき、誠にありがとうございました。
ご来場いただきました皆様、検温・消毒・QR読込・換気・名簿記入等の新型コロナ感染予防対策にご協力いただき誠にありがとうございました。
お預かりしました個人情報(お名前・ご連絡先)の保管期間は1ヶ月間(3月31日迄)とし、その後速やかに廃棄いたします。また、廃棄までの1ヶ月間は鍵のかかるロッカーに保管し、厳重に管理いたします。
ご協力に心から感謝申し上げます。

NEWS
NEWS一覧へ
DAY
●開催日>2021年2月27日(土)-2月28日(日)
PLACE
●会場>しまなみ交流館
PROGRAM
オープニングセレモニー&上映
(C)2020「海辺の映画館 キネマの玉手箱」製作委員会/PSC
●日程>2月27(土)
●開場>12:00 
●セレモニー開演>13:00  
●上映開始>13:40
●会場>しまなみ交流館
尾道出身・大林宣彦監督×尾道ロケ映画
『海辺の映画館―
キネマの玉手箱』
監督/大林宣彦
出演/厚木拓郎、細山田隆人、
   細田善彦、吉田玲、成海璃子、
   山崎紘菜、常盤貴子
(2020年/179分)
【ゲスト】登壇またはリモート登壇予定

尾道の海辺の映画館。戦争を知らない若者たちが映画の世界にタイムリープ。物語は、戦争の歴史を辿りながら、無声映画、トーキー、アクション、ミュージカルと様々な映画表現で展開していく。大林宣彦監督が幼少期から持ち続けてきた“映画への情熱”と“平和への想い”が凝縮された誰も見たことのないエンターテインメント!

※PG12 12歳未満および小学生の観覧には保護者の助言や指導が必要となります。

(C) 2020「海辺の映画館-キネマの玉手箱」製作委員会/PSC

チケット 全席自由席
前売券 一般2,000円  高校生以下1,500円  
当日券 一般 2,300円  高校生以下1,800円

ゲスト
2月27日(土)13:00~ セレモニー
  大林恭子 / 大林千茱萸 / 厚木拓郎 / 細山田隆人 / 常盤貴子/ 安藤紘平(以上、リモート登壇)/吉田玲(登壇)
   
2月27日(土)13:40~「海辺の映画館―キネマの玉手箱」
  <上映後トークショー出演者>
厚木拓郎 / 細山田隆人 / 常盤貴子 / 安藤紘平(以上、リモート登壇)/吉田玲(登壇)
招待作品
『転校生』尾道撮影40周年記念 
「尾道三部作」一挙上映
1982年、製作が難航していた『転校生』のロケを必死で支えたのは、尾道の人びとの "情熱" でした。
1983年、『時をかける少女』を邦画興収2位に押し上げたのは、全国の映画ファンと 後に活躍する若い映画人たちの "情熱" でした。
1985年、もう一本新作を加えて三部作が観たい、と店のノートに記し、『さびしんぼう』を呼び込んだのは、ロケ地巡りファンの "情熱" でした。
そして 2021年、最新作と共に尾道のスクリーンに甦る尾道三部作。
かつて胸震わせた大人たちも。
初めて観る子供たちも。
あなたの "情熱" は、熱いですか?
『さびしんぼう』
日程>2/28(日)
開場>9:30
上映開始>10:10
会場>しまなみ交流館
監督/大林宣彦
出演/富田靖子、尾美としのり、
   藤田弓子、小林稔侍
(1985年/112分)

さえない毎日を送るヒロキは、寺の住職の一人息子でカメラ好きの高校2年生。隣の女子校で放課後になるとショパンの『別れの曲』を弾く少女に恋心を抱いていた。彼女を勝手に“さびしんぼう”と呼んでいたヒロキの前に、ある日、ピエロのような格好をして“さびしんぼう”と名乗る謎の女の子が現れる。

●2月28日(日)10:10~「さびしんぼう」
 <上映後トークショー出演者>
 吉田玲(登壇) / 安藤紘平(リモート登壇)

『時をかける少女』
日程>2/28(日)
開場>13:10
上映開始>13:50
会場>しまなみ交流館
監督/大林宣彦
出演/原田知世、高柳良一、
   尾美としのり、根岸季衣、
   岸部一徳
(1983年/104分)

高校生の芳山和子は、ある土曜日の放課後、実験室で白い煙とともに立ちのぼったラベンダーの香りをかいだ瞬間、意識を失い倒れてしまう。それ以来、時間を移動してしまうような不思議な現象に悩まされるようになった和子は、同級生の深町一夫に相談するが。

●2月28日(日)13:50~「時をかける少女」
 <上映後トークショー出演者>
 吉田玲 (登壇)/ 安藤紘平(リモート登壇)

『転校生』
日程>2/28(日)
開場>16:50
上映開始>17:30
会場>しまなみ交流館
監督/大林宣彦
出演/尾美としのり、小林聡美、
   佐藤充、樹木希林、
(1982年/112分)

イタズラ好きな中学生・斉藤一夫のクラスに、斉藤一美という少女が転校してくる。かつて同じ幼稚園に通っていた一夫を見つけて喜ぶ一美だったが、一夫は彼女に付きまとわれ大迷惑。その日の帰り道、神社の階段から一緒に転がり落ちたことをきっかけに、2人の体は入れ替わってしまう。

●2月28日(日)17:30~「転校生」
 <上映後トークショー出演者>
 吉田玲 (登壇)/ 安藤紘平(リモート登壇)

尾道三部作チケット 全席自由席

1作品
前売券 一般1,500円  高校生以下1,000円  
当日券 一般1,800円  高校生以下1,300円

3作品通し券 
前売券 一般4,000円  高校生以下2,500円  
当日券 一般4,500円  高校生以下3,000円

※新型コロナウイルスの推移等によりプログラムを変更や中止させていただくことがあります。
TICKET
【チケット販売所】

尾道駅観光案内所、ロープウェイ山麓駅観光案内所、e+プラス(イープラス)

関連イベント
『HOUSE ハウス』上映

シネマ尾道にて大林宣彦監督の初劇場用映画監督作品『HOUSE ハウス』を上映
日時 2/20(土)~2/26(金) 16:20~17:55
監督   大林宣彦
出演   池上季実子、大場久美子、松原愛
1977年/日本/88分

会場 シネマ尾道
料金 シネマ尾道の映画鑑賞料金が必要です。
主催・問い合わせ シネマ尾道 0848-24-8222
(C) 1977 TOHO CO.,LTD

尾道映画談義 Vol.1「大林宣彦と尾道」

「尾道空き家再生プロジェクト」が再生した「松翠園大広間」で『海辺の映画館―キネマの玉手箱』の撮影ボランティアを中心にロケのエピソードなどを語ります。

日時 2/27(土)  20:00 ~22:00
会場 「松翠園大広間」(尾道市土堂町1-26 尾道駅北口前の階段を上がります。)
料金 無料
主催 尾道フィルムラボ
協力 NPO法人尾道空き家再生プロジェクト
問い合わせ 050-5809-7986 (モウトウ)

大林宣彦監督プロフィール

大林宣彦【映画作家】
(おおばやし・のぶひこ / OBAYASHI Nobuhiko)

1938年広島県尾道市生まれ。3歳の時に自宅の納戸で出合った活動写真機で、個人映画の製作を始める。上京後、16㎜フィルムによる自主製作映画『ÈMOTION=伝説の午後・いつか見たドラキュラ』が、画廊・ホール・大学を中心に上映されジャーナリズムで高い評価を得る。『喰べた人』(63)はベルギー国際実験映画祭で審査員特別賞を受賞。この頃からテレビコマーシャルの草創期に本格的に関わり始め、チャールズ・ブロンソンの「マンダム」、ソフィア・ローレン、カトリーヌ・ドヌーヴなど外国人スターを多数起用、その数は2000本を超える。
1977年『HOUSE/ハウス』で商業映画にも進出。同年の『瞳の中の訪問者』と共に“ブルーリボン新人賞”を受賞。故郷で撮影された『転校生』(82)『時をかける少女』(83)『さびしんぼう』(85)は“尾道三部作”と称され親しまれている。『異人たちとの夏』(88)で“毎日映画コンクール監督賞”、『北京的西瓜』(89)“山路ふみ子監督賞”、『ふたり』(91)“アメリカ・ファンタスティックサターン賞”、『青春デンデケデケデケ』(92)“平成4年度文化庁優秀映画作品賞”、『SADA』“ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞”、宮部みゆき原作『理由』(04)は“日本映画批評家大賞・監督賞”、“藤本賞奨励賞”を受賞。東日本大震災を受けた『この空の花-長岡花火物語』(11)ではTAMA映画賞・最優秀作品賞ほか多くの賞を受賞。最近の作品に、少年少女版『この空の花』として製作されたAKB48のPV『So long ! THE MOVIE』(13)、北海道芦別市を舞台にしたふるさと映画『野のなななのか』(14)等がある。『この空の花』『野のなななのか』に続く最新作『花筐/HANAGATAMI』(17)は、余命宣告を受けながら完成させた大林宣彦的“戦争三部作”となる。

『花筐/HANAGATAMI』では、キネマ旬報監督賞、毎日映画コンクール日本映画大賞等多数受賞。2004年春の紫綬褒章受章、2009年秋の旭日小綬章受章。2019年文化功労者頸彰。」
最新作「海辺の映画館―キネマの玉手箱」は、2020年7月公開。2020年4月10日逝去。
死没日をもって従四位叙位、旭日中綬章追贈。

(C)PSC

特別寄稿
特別寄稿「大林宣彦監督と尾道」

大林宣彦監督と親交のあった方々に「大林宣彦監督と尾道」の思い出をご寄稿いただきました。

■ 安藤 紘平(映画作家、早稲田大学名誉教授)

2018年8月、山田洋次監督と犬童さんと僕は、広島空港から車で大林監督の撮影現場へと向かっていた。物凄く暑い日だった。一か月前の西日本大豪雨の爪痕が道路を寸断し、普段の倍の時間がかかった。
現場は、大林家の旧家がある神辺町の大手造り酒屋の酒造所跡だった。東宝の大スタジオに匹敵する広さである。中では、グリーンバックで飛ぶ裸のターザン、実家から持ち込んだチューニングが外れたピアノを弾く大林監督自身、なんとも不思議な現場である。山田監督がそっと僕に尋ねる。「安藤さん、これはどういう映画かね?」まさにおもちゃ箱をひっくり返したような、出来上がるまで誰にもわからない大林ワールド全開の風景であった。
前作『花筐』が出来上がった時には、もう、この作品の構想が大林さんにはあった。「安藤さん、次は尾道で撮りたいと思うんだ」悪戯っ子のような笑みを浮かべて嬉しそうに語る大林さんに僕は狂喜した。初期の自主映画には、尾道への愛が満ち満ちていた。尾道三部作や新三部作を撮られてから、大林さんはぷっつりと尾道を撮らなくなった。それが僕には残念でならなかった。プロデューサーの恭子さんは、監督の身体を心配して、一度は東宝スタジオでと考えたようである。しかし、やはり監督の想いを汲んで尾道での撮影に踏み切った。英断である。『海辺の映画館―キネマの玉手箱』というこの映画は、まさに大林さんの映画への想い、尾道の記憶と共に、映画の持つ力を僕らに与えてくれる不思議な玉手箱であった。

安藤 紘平
早稲田大学在学中にパリ留学、寺山修司に師事。寺山と大林宣彦の影響で映
画を撮り始める。繊細で独創的な表現力で知られる映画作家。ハイビジョンを
使っての作品制作では世界的な先駆者。多数の作品で、フランストノンレバン
国際映画祭グランプリ、ハワイ国際映画祭銀賞、モントルー国際映画祭グラン
プリなど数多く受賞。パリ、ニューヨーク、LA、東京、などの美術館に作品収
蔵。2001年、2005年パリにて安藤紘平回顧展開催。
日本映画監督協会国際委員 
東京国際映画祭プログラミングアドバイザー

■ 犬童 一心(映画監督)

「山田洋次監督と、いざ尾道へ」

 2018年の夏、大林監督が「海辺の映画館」の撮影を始めることとなって、尾道に戻られた。山田洋次監督が陣中見舞に行きましょうと言い出した。私も一緒に行こうと思った。病をおして挑戦する大林監督にできることといったらそれぐらいしかなかった。大林監督と、山田洋次監督と私は世田谷成城学園駅のご近所さんで、時々食事をしながら映画の話をしたりする機会を持っていた。映画の学びが全く違う二人だが、80歳を過ぎて同じ仕事をしているご近所さんとしての安心感もあったと思うし、日本映画を支えてきた仲間としてお互いを認め合っていたと思う。山田監督が尾道の現場に到着した時、大林監督は本当に嬉しそうだった。ただ、ちょうど撮影しているのが、厚木拓郎さん扮する青年がヒョウタンツギ的逸脱でターザンをやっているシーンだった。グリーンバックで、ヒョウ柄のパンツ一丁で綱にぶら下がり「あーあーあー」とひたすら叫んでいる。わざわざ尾道まで来てこれかよ、しかも、グリーンバック。などと表立って言うわけにもいかない。それが逸脱したシーンとはわからず真面目な顔でモニターを見つめる山田監督の横で、大林監督は少年時代からの得意技、モノマネで「あーあーあー」と口に手を当て楽しそうにしている。ここだけの話だが、その二人の並びはちょっと面白かった。本当に暑い日で、蒸し風呂のようで、でも、今思うと、とても幸福な時間だった。

犬童 一心
東京都出身。97年に『二人が喋ってる。』で長編映画監督デビュー。『眉山-びざん-』(07)、『ゼロの焦点』(09)、
『のぼうの城』(12/共同監督:樋口真嗣)で日本アカデミー賞優秀監督賞を3度受賞。
『ジョゼと虎と魚たち』(03)、『メゾン・ド・ヒミコ』(05)、『引越し大名!』(19)、など話題作を数多く手掛ける。

■ 塚本 晋也(映画監督、俳優)

監督の『野のなななのか』と僕の『野火』を、監督の故郷にあるシネマ尾道で上映し、対談させていただく、という今思い出してもドキドキする機会に恵まれました。2015年、夏のこと。それが僕にとっての大林監督との思い出の最高点です。映画のこと、戦争のこと、たくさんのたいせつなお話をうかがい、そのあとは皆でお食事まで! 3年後の夏、やはり『野火』の上映時、『海辺の映画館―キネマの玉手箱』の尾道での撮影現場を見させていただきました。大林監督はだいぶ小さくなられていたけれど、とても生き生きと撮影を楽しんでおられました。今は自由に大空を飛び回っておられると思いますが、すぐ間近で僕たちを見守ってくださっているようにも感じます。あの優しい笑顔をいっぱいに溢れさせて。

塚本 晋也
1960年1月1日、東京生まれ。89年「鉄男」で劇場映画デビュー。同作品でローマ国際ファンタスティック映画祭グランプリ受賞。「東京フィスト」、「バレット・バレエ」、「双生児」「六月の蛇」「ヴィタール」「悪夢探偵」「KOTOKO」「野火」「斬、」などで国内、海外で数多くの賞を受賞。俳優としても自作のほか、他監督の作品にも多く出演。マーティン・スコセッシ監督「沈黙ーサイレンスー」など。

音楽演奏
しまなみ交流館

音楽を愛した大林宣彦監督。大林映画は多くの音楽に彩られています。大林映画に登場する音楽を中心に、セレモニーや幕間に音楽演奏いたします。
●協力/音楽と風景

◉弦楽四重奏/柳響麗・川辺梓・永井啓子・向井真帆
◉ソプラノ/豊田日乃
◉ピアノ/松本眞理絵
◉ヴァイオリン/坂直・竹中幸音
◉グランドハープ/宮内くにえ
◉サックス四重奏/シャムズサクソフォンカルテット
◉しまなみジュニアオーケストラ

チケット情報
【チケット取り扱い】

尾道駅観光案内所、ロープウェイ山麓駅観光案内所、e+(イープラス)

【*入場時、会場内における注意事項*】

チケット一枚につき、お一人様一回、券面記載の日時のプログラムについてのみ有効です。チケットはいかなる事情(紛失・焼失・破損)があっても、購入後の変更・払い戻しは不可、再発行等は一切いたしません。また、ご入場前に半券を切り離すと無効となります。大切に保管してください。
場内でのカメラ(携帯カメラ含む)、ビデオによる撮影、録音は固くお断りいたします。
ご入館時に検温を実施し、発熱が認められる場合は入館をお断りする場合がございます。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、定員の制限などの対策を取らせていただきます。